事務から接客業へ

大学の法学部を卒業してすぐ、ある会社で特許関係の仕事に就いていました。しかし、先輩社員とどうしてもソリが合わず、1年ほどで退職することにしました(仕事も思っていたより難解で、理系の専門知識も要るため、文系の私がそれに付いていけなかった点もありますが)。退職してしばらくは、実家でのんびり過ごしていました。

しかしずっと無職と言うのも肩身が狭いので、仕事を探すことにしました。すると希望していた事務の仕事は条件が合わなかったり(給料が安すぎたり、雇用体系がパート・アルバイト扱いしかない)して、そこに就職する気にはなりませんでした。

逆にいつ見てもある程度の求人があるのはサービス業です。 ホテルのフロント業務の募集があったので、とりあえずそこに応募してみると、すぐに採用されました。

接客業なので、最初にしていた特許関係の仕事とはまるで畑が違いますが、 特に違うなと感じたのは、他人と接する時間が思っていたより長い。ということでした。 事務職では同じフロアの人間とだけかかわりを持つので、少し面倒な面もありますが、 こういった仕事(接客業)だと、お客さんと話す瞬間も多く、気を使う反面 楽しいと感じることも多く感じました。

事務職の時は(比較的自由な社風だったので)、イヤホンで音楽を聴きながら入力などをすることも出来ましたが、 ホテルマンではそういった機会は当然なく、常に人の視線を気にする必要があります。 すぐに口コミなどで悪口をかかれてしまい、すぐに社内で特定されて本社に報告されてしまうので。

それに給与もとても下がりました。 入社した会社がブラック企業スレスレの会社で、 「みなし残業代」として30時間分で2万ほどしか支給されない上、実際はその時間を軽く凌駕する拘束時間、 休憩も取れないなど、前職とはかけ離れた待遇に驚きを隠せませんでした。

その代わりと言ってはなんですが、仕事内容は非常に簡単なものです。 PCの入力などで一部難しいものを除けば、正直ただの肉体労働と同じだなあ。と思う瞬間ばかりです。 周りを見れば10代の若い子か60近くの高齢の方が多かったので、それも普通なのかと思いました。

何より暇な時期(閑散期)と繁忙期の差があまりにも顕著でびっくりします。 正社員で採用されたため、どんなに暇でも決まった日数は出勤させられるのですが、 出勤したはいいけど仕事がほとんどなく、実際はネットをしたり、ほぼ遊んでいるだけの日もありました。 (忙しい店舗だとこういったことはあまり無いようですが。)

ホテルマンとして働く前は「フロントにただ立っていればいいのだろう」と考えていましたが、実際は壊れた設備の修繕なども業務に含まれており、 (暇な時期を除けば)割に合わない仕事だと感じました。

冷蔵庫の修理やらヲシュレットの修理やらまでやらされた時は、自分は本当にホテルマンとして雇われたのだろうか・・・と考え込むこともありました。

正直、この会社がハズレ中のハズレで 他の会社がここまでひどいとは思いませんが、やっぱり接客業は大変なんだなと思う瞬間が多いです。

学生のときにバイトで接客業をしていたから大丈夫かなと思っていましたが、 拘束時間の長さ、給料の少なさに唖然としています。

転職先としてオススメはしませんが、募集人数が多いので採用されやすい(歳を重ねた方でも十分チャンスがある業界なので、その辺だけは評価できます)ことを考えて どうしても就職先が決まらなかった場合の最終手段として考えてみるのはいいと思います。 正直、それ以外にはオススメできない職種だと思います。

この転職が成功とは思えないのですが、こんな体験談でも誰かのお役に立てば幸いと思います。